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この春の2度目の個展のあと…いろいろ思うところあって、久しぶりに白黒フィルムでの撮影とプリントに取り組んでいたのですが… そんな流れのなかでの一つのステップとして、ルーニィ/クロスロードギャラリー主催の「手焼き職人とのコラボレーション 最高のプリントで展示をしよう 2」というワークショップに参加しています。

9月の末のある一日、参加者8名で赤坂の日枝神社に撮影に出かけ、その日の午後にはプロラボのフォトグラファーズラボラトリーまで見学に伺い… 後日、現像したネガから各自3カットを選び、大ベテランのプリントマン斎藤寿雄さんにプリントしていただいて… いよいよ11月27日から12月2日まで、ワークショップ修了展が開催される運びとなりました。

展示空間は、とても小さな都会の秘密の小部屋のような場所。そこに日ごろは全く接点のない8名の写真が集まって… 同じ日の同じ時間に同じような場所で、それぞれに何を見て、どう写しているのか… それを一人のプリントマンの方が、各自の世界をどう解釈してプリントされるのか… どんな展覧会になるのか、皆目、見当も つかないですが、その分ワクワクして、とても楽しみにしています♪♪

プリントは、カラーでもモノクロでも、どちらにも対応していただけたのですが、私は当初からモノクロで!と思い込んでいたし、何年ぶりかに白黒写真に向きあっている最中、もう一度、基本に還るつもりで取り組みました。 

そしてまた、1974年のニューヨーク近代美術館(MoMA)での『New Japanese Photography』展に参加した15人の写真家のうちの13人のプリントを手がけ、日本の優れた写真家が世界に紹介され評価されていく草分けの時代の伴走者だった伝説のプリントマン斎藤寿雄さんに、自分のネガを焼いていただいて、どこまでトーンを出せるものなのか、我が事に惹きつけて白黒写真の表現の深みを垣間みることができる…貴重な体験談も聴かせていただける…かけがえのない宝物のような機会だと感じています。

 

ギャラリーからのご案内を、こちらに転載いたします。ごく小規模な展覧会で、短い会期で恐縮ですが、ご興味のある方がいらしたら、観に来ていただけましたら幸いです!

 

ルーニィ/クロスロードギャラリー主催ワークショップ

「手焼き職人とのコラボレーション 最高のプリントで展示をしよう 2 修了展」

自分のネガをプロのプリンターさんの手でプリントするとどうなるのか、ネガにあるすべてを引き出す、作家の思いを実現するプロ、プロラボのプリンターさんとタッグを組み、作品を制作する。撮影、プロラボの見学、プリントの作成、展示という4つの要素で成り立つ本ワークショップの第2期は、8人の参加者を迎えました。
情報だけではない、写真のものとしての美しさとは何か、作品を通して感じていただければ幸いです。

 

日時:2012年11月27日(火)~12月2日(日) 12:00-19:00 (最終日16:00まで)

場所:CROSSROAD GALLERY 東京都新宿区四谷4-28-16 吉岡ビル5階 

TEL/FAX 03-3341-8118

関連行事:プリントマン斎藤寿雄氏を迎えてのトークショー

      12月1日(土) 18:00〜(要・予約 参加費¥500)

 

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この春から、都立高校で写真を教える仕事が、もう一つ始まりました。芸術の分野に特化している高校で、写真の授業も毎日のようにあるので、あらかじめ出された課題にたいして曜日ごとに講師が入れ替わりで担当し、次の授業担当のときには、その時々の進捗状況で授業の内容が変わっている…教える、というより生徒の進度に寄り添って見守っているような、私にとっても、ちょっと不思議で新鮮な体験となっています。

今年、写真を選択した高校3年生が、卒業制作で白黒フィルムの多重露光作品でバライタ印画紙にプリントしてみたい、というので、ちょうど私自身のこの春からの取り組みともタイミングが合って、夏休みも彼女の暗室作業に一日つきあったりしていたのですが… 先月の私の担当授業日に、いよいよ卒制のバライタプリントを全て仕上げた彼女の作品のパネル水張り作業をすることになりました。

バライタ印画紙が水を含むと、とてもやわらかい温もりを感じられることは、いままでの私自身のプリント体験からも味わっていたのですが… 久しぶりに木製パネルに水張りをして… 水に浸して柔らかくなった印画紙が皺にならないようにピンと引っ張り、コーナーを止めるとき… ほんとうにしなやかによく伸びて、しかも腰がつよく、あらためて驚かされました。水と紙と写真が一体となって、呼吸をしているよう…艶やかで、まるで生きているようで、ドキリとしました。

 

写真の、こういう“生”の手触り… 今となっては、とても貴重に感じます。

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