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先週、今年初めての山歩きで、いよいよ秩父のシンボル、武甲山へ行ってきました。

この山の威容を眺めるたびに、“ああ、秩父に来たんだなぁ…”と思い、そして切り崩された異様な姿に胸を痛めつつ… いつもは、ここからさらに奥秩父へと向かうのですが、この日はここが目的地。切り崩された斜面の向こう側、一の鳥居で出迎えてくれる二対のお犬様、そして山頂の武甲御嶽神社のお犬様、合わせて三対のお犬様の像に一度に会えるというので、以前からの楽しみだったのです。

ここの三対のお犬様像は、それぞれとても個性的な姿をされていると下調べしてあったのですが、まずは駐車場の入り口、一の鳥居で出迎えてくれる二対のお犬様にご対面。期待に違わず、それぞれに趣の違う迫力たっぷりのお姿でした。

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ここから登山口へ。天気はよかったものの、ご覧の通りの残雪で、しかも私は雪の山歩き初体験!! 果たして無事に登れるのか…不安も多少あったけれど、ワクワクしながら歩き始めます。

 

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舗装された林道から土の登山道に変わってしばらくすると、不動の滝に出くわしました。いよいよ山に入って来たなぁ…と実感。ちなみに、家に帰って来てから調べたところ、秩父の人たちは、かつて雨乞いをするときに、この不動の滝から水を汲んで、一刻の猶予もならんと大急ぎでそれぞれ近くの神社まで運んだのだそうです。

先ほどの一の鳥居を一丁目、山頂の御嶽神社が五十二丁目として、登山道のあちこちに目印の丁目石が置かれています。不動の滝は十八丁目。そしてここからが本格的な登山道。きちんと整備されていて残雪でも歩きやすかったですが、単調なうえに、けっこうな急斜面が続くので黙々と歩くのはツライだろうな。。今回も、いつものように八木さんが同行してくださったので、楽しく会話しながら登って行けてありがたかったです。

 

ところどころで撮影したり、すれ違う登山者の方達と会話しながら登ったので、山頂の武甲御嶽神社に着いたのは登り始めてから二時間半後くらい。頂上付近は、さすがに雪も深く残っていました。

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標高1304mの山頂とは思えないほど、立派な鳥居と社殿です。石垣もしっかり組まれています。彩色などの派手さはない分、とても清々しい氣を感じました。

 

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山頂のお犬様は、雪にも負けず、雄姿を見せてくれていました。牙はたいそう立派ですが…一の鳥居の怖いような迫力のお犬様にくらべると、なんとも愛嬌のあるお顔をしています。斑に生えた苔の色さえもなんだか愛らしく、すっかり親しみを覚えてしまいました。

 

ひとしきり撮影したあと、境内でお昼を食べていると、突然、地面が大きく揺れ、宝物殿の建具がビリビリと震えました。そして「ドーン」「ドーン」と、大きな音が響きます。すわ大地震か…と驚くと、隣で休憩していた登山者が「発破だ」と教えてくれました。登山口から武甲御嶽神社までは、急傾斜だけれどのどかな登山道だったので忘れかけていたけれど、、ここはセメントのために今も刻一刻と切り崩されている武甲山、なのでした。

 

昼食を終える頃には太陽が翳り、だいぶ寒くなって来たので、さっそく展望台に行って下山することに。

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このフェンスの向こう側に見えている灰色の出っぱり部分が、石灰岩を切り出している現場、先ほどの「ドーン」の大揺れの元です。畠山直哉さんの作品が、なるほど… と実感を伴って感じられてきました。

ここから切り出され精製されたセメントが、道路の舗装に使われたり、マンションの構造材になったり…あらゆるところで、私たちの日々の暮らしを支えてくれている。セメント関係の仕事で雇用も生まれ、地元の経済も潤っている。その反面で、日々、山は切り崩されて形を変え続けている。

今回は、お犬様の撮影以外にも、感じること気づくことの多い山歩きでした。いつもながら、ご案内くださる NPO法人 ニホンオオカミを探す会 の八木博さんに、心よりの感謝を捧げます。ありがとうございました!!