日本のアートシーンの中でどのような成果をもたらしたのかを検証。

 

04_NODA_WORK_505.jpg10_NODA_WORK_1316.jpg11_NODA_WORK_1422.jpg13_NODA_WORK_1620-1625.jpg

 

 

野田裕示(のだ・ひろじ/1952年和歌山県生まれ)は、多摩美術大学を卒業した翌1977年には、南画廊の最年少作家として個展が開催されるなど、早くから才能を認められた画家です。しかし、80年代初頭より絵画の新しい可能性を求め、様々な模索を始めました。

本展は、以来30年に及ぶ画家の取り組みを、進化を重ねる中で生まれてきた約140点の作品によって概観し、その試みが、日本のアートシーンの中でどのような成果をもたらしたのかを検証するものです。

野田の絵画の本質を問う作業は、一種のレリーフ作品ともいえる箱状の造形によって始まりました。続く80年代半ばにはそれが発展し、支持体を袋状に覆う独自の絵画スタイルが登場します。さらに90年代は、カンヴァスを縫い合わせ、折り返し重ねる手法によって進化が図られますが、2000年を迎える頃には、下地は徐々に平滑になり、独特の形象が自在に描かれる画面へと変貌していきました。そして近年の、特定のテーマによる連作や、組み合わせを意識した作品は、展示の有り様を重視する傾向へと進んでいます。

野田は、これまでも活発に発表活動を行ってきた作家の一人ではありますが、その初期から現在までを見通す機会はほとんどありませんでした。
作家が自身の造形思考をどのように深め、作品化してきたかを確認することは待望されたものであり、さらにこの展観が、一人の優れた作家の足跡を辿ることに留まらず、今後の絵画の行く末に思いを馳せる機会となることを願うものです。 

[関連イベント] 
◆講演会&アーティスト・トーク 
1)3/02(金) 対談:野田裕示×福永治(当館副館長・当展企画者)
2)3/17(土) 「美術批評と野田裕示」三田晴夫(美術ジャーナリスト)
時間:2)は14:00〜15:30/ 1)は18:30〜19:30
会場:国立新美術館3階講堂 定員:250名(先着順) 
聴講無料ですが、本展観覧券(半券可)の提示が必要です。
◆ワークショップ 
◎3/24(土) 講師:開発好明(現代美術家)、野田裕示 
※参加には事前の申し込みが必要です。 
※ 各イベントの日時や内容は変更される場合があります。HPでご確認ください。