戦後の個人コレクションとしては日本最大級の規模を誇る作品を紹介!

 

01picasso.jpg03fujita.jpg05manet.jpgpola-kaichou.jpgポーラ美術館のコレクションは、ポーラ・オルビスグループの前オーナーである鈴木常司(1930-2000)が戦後、1950年代末から40数年をかけて収集した作品群です。総数約9,500点におよぶ、西洋絵画・日本の洋画・近現代の日本画・版画・彫刻・東洋陶磁・日本の近現代陶磁・ガラス工芸・化粧道具など多岐にわたるコレクションは、戦後の個人コレクションとしては質量ともに日本最大級の規模を誇ります。 

鈴木常司は寡黙な人物であったため、コレクション生成の経緯や美術作品について語った言葉は多くありません。開館以来、私たちはコレクションと対話しつつ、この寡黙なコレクターの美を求めるまなざしに迫ろうと努力してきました。 

開館10周年を記念して開催される本展覧会では、鈴木常司の知られざる人物像とその美意識に関わるコレクションや手がけた文化事業を、12のテーマにより全展示室でご紹介します。 
また、展覧会会期を3期に分け、第Ⅰ期では西洋絵画コレクションの重要な柱のひとつである20世紀絵画の巨匠、パブロ・ピカソの作品の特集をはじめ、日本の近現代陶磁、伝統工芸、西洋の化粧道具をご覧いただきます。 

『コレクター鈴木常司 美へのまなざし』
第Ⅰ期/2012年7月14日〜10月2日 「ピカソとポーラ美術館の絵画」 
化粧道具:ヨーロッパの香りと化粧—ロココからアール・ヌーヴォー 工芸:伝統の技と美 
第Ⅱ期/2012年10月5日〜2013年2月26日 「モネとポーラ美術館の絵画」 
化粧道具:江戸の化粧—婚礼化粧道具と髪飾り 古陶磁:中国・日本・韓国陶磁名作選 
第Ⅲ期/2013年3月1日〜7月7日 「杉山寧とポーラ美術館の絵画」 
化粧道具:20世紀の化粧—アール・ヌーヴォーからアール・デコ 古陶磁:中国・日本・韓国陶磁名作選 

[関連イベント]
■ 記念講演会 

◎「コレクター鈴木常司 美術館の夢」
講師:荒屋鋪 透(あらやしき・とおる ポーラ美術館館長) 
日時:2012年7月28日(土)14:00〜15:30(先着100名) 
会場:ポーラ美術館講堂(参加費無料/当日の入館券が必要) 
◎「ポーラの建築:建築主・鈴木常司と建築家・林昌二の幸福な関係」
講師:安田 幸一(やすだ・こういち 建築家、東京工業大学大学院教授、ポーラ美術館設計者) 
日時:2012年10月20日(日)14:00〜15:30(先着100名)
会場:ポーラ美術館講堂(参加費無料/当日の入館券が必要) 

■ギャラリートーク(学芸員が展覧会会場でテーマ別にみどころを説明します)
◎2012年7月21日(土)「鈴木常司 ピカソへの想い」
講師:東海林 洋(しょうじ・よう 当館学芸員) 
◎2012年9月22日(土・祝)「ポーラのイメージと女性像 ロダンとルノワール」 講師:岩崎 余帆子(いわさき・よおこ 当館学芸課長) 

 

 

◆ポーラ美術館、今夏に節電対策と開館10周年企画を実施

天窓のガラスコーティングで夏季の室温を8~9度低減
屋外彫刻を設置開始、各種イベントを実施、出版物を刊行

 

01toplight.jpgポーラ美術館(神奈川県、箱根)は、今夏の節電対策の一環として、美術館の天窓(トップライト)に特殊なガラスコーティング塗料を施し、コーティング前と比べて、夏季の室温を8~9度下げることに成功しました。これまでの外観と内観を変えずに、夏季の電力使用量を低減できることに加え、空調の使用量が減ることで排気熱による周辺の植生への負荷を低減し、さらには二酸化炭素の排出量を抑えられるため、地球環境保護にも貢献することができます。

緑豊かな富士箱根伊豆国立公園の中にあるポーラ美術館は、周囲の環境との調和を図り、建物のほとんどを地下に置いて、森の風景の中に溶け込むような形にしており、地上2階の吹き抜け上部には地下2階まで自然光を注ぐことができる大きな天窓を設けています。天窓のガラスコーティング塗料を選定するにあたり、これまでの外観と内観を変えないため、コーティング塗料には極薄の青色を採用しました。人が一番暑いと感じる光線である近赤外線を70%以上遮断できるコーティング塗料を大きな天窓に採用したことで、夏季の自然光による室内温度の上昇を大幅に抑えることができます。
 

02outside.jpg■開館10周年を記念した様々な企画で、さらなる美術振興を目指す
開館10周年の節目を迎えた本年、新たな活動として、緑豊かな自然に囲まれた遊歩道を4月から一般に開放しました。ポーラ美術館では、「箱根の自然と美術の共生」というコンセプトをご来館者により一層体感していただくため、遊歩道を「第6の展示室」と捉え、自然を楽しんで頂く場として今後は延長も計画しています。さらにこの7月から、当館の敷地内に「アダムとイヴ」をはじめとした屋外彫刻を3点設置しました。これらの作品は、ニューヨークを拠点に北海道でも活躍している彫刻家である板東優(ばんどう・まさる)氏によるものです。今後も様々な作家の彫刻作品を設置していく予定です。建物や自然の魅力を新たに引き出す芸術作品にご期待ください。

なお、2012年7月14日(土)から2013年7月7日(日)まで、開館10周年記念展「コレクター鈴木常司 美へのまなざし」(全3期)を開催します。今夏には、ポーラ美術館館長による記念講演会や、夏休み子ども美術鑑賞会などの様々なイベントの開催に加え、10周年を記念した出版物を刊行し、さらなる美術の振興・普及に取り組んでまいります。