蘭亭伝説のひろがりと、書聖の実像に迫る
 

 

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中国4世紀の東晋(とうしん)時代に活躍した王羲之(おうぎし 303〜361年、異説あり)は、従来の書法を飛躍的に高めました。生前から高い評価を得ていた王羲之の書は、没後も歴代の皇帝に愛好され、王羲之信仰とでも言うべき状況を形成します。
王羲之の神格化に拍車をかけたのは、唐の大宗(たいそう)皇帝でした。大宗は全国に散在する王羲之の書を収集し、宮中に秘蔵するとともに、精巧な複製を作らせ臣下に下賜して、王羲之の書を賞揚したのです。

しかし、王羲之の最高傑作である蘭亭序(らんていじょ)は、大宗が眠る昭陵(しょうりょう)に副葬されたため、後世の人々が見ることは出来なくなりました。その他の王羲之の書も戦乱などで失われ、現在、王羲之の真蹟は一つも残されていません。そのため、宮廷で作られた精巧な複製は、王羲之の字姿を類推するうえで、もっとも信頼の置ける資料となります。

この展覧会では、内外に収蔵されている王羲之の名品や歴代の優品を通して、王羲之が歴史的に果たした役割を再検証いたします。

[見どころ]
◎書聖の実像に迫る
世界で十指に満たない精巧な唐時代の摸本(もほん)から、選りすぐりの作品を特別公開!
名品「行穣帖(こうじょうじょう)」(プリンストン大学付属美術館蔵)
「喪乱帖(そうらんじょう)」(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)、
国宝「孔侍中帖(こうじちゅうじょう)」(前田育徳会蔵)
「妹至帖(まいしじょう)」(個人蔵)などが一堂に。

◎蘭亭序、百花撩乱(ひゃっかりょうらん)
名家に所蔵されていた由緒ある蘭亭序がトーハクに集結、絢欄たる美を競います!
◎王羲之の受容と展開
法帖による帖学派と、石碑による碑学派の対立、そして王羲之神話の崩壊まで。