ミレイ、ハント、ロセッティ…ラファエル前派の決定版

 

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848年ロンドン。前衛美術運動を起こし、英国の美術史に大きな影響を与えた芸術家グループが7人の若者によって結成された。正式名称は「ラファエル前派兄弟団(Pre-Raphaelite Brotherhood)」、略してPRB。中心となったのはロイヤル・アカデミーで学ぶ3人の学生、ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829-96)、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(1828-82)、ウィリアム・ホルマン・ハント(1827-1910)。彼らは盛期ルネサンスの巨匠ラファエロを規範としてその形式だけを踏襲する当時のアカデミズムに反発し、ラファエロ以前の率直で誠実な初期ルネサンス絵画を理想としこのグループ名を付けた。

具体的には自然をありのままに見つめその姿を正確に写しだそうとして、戸外での制作を試みたり、くっきりした明るい色彩を使用し細部を描き込んだりして、リアリズムに徹した画面を作り上げた。そのような姿勢や絵画は社会から猛反発を受け一種のスキャンダルとなったが、美術批評家ジョン・ラスキンの援護もあり、しだいに受容されていった。グループとしてのまとまった活動は1853年ごろまでにはなくなり、作家たちはそれぞれ独自の道を歩んでいくことになる。しかしラファエル前派の運動は彼らの先輩格にあたる画家フォード・マドックス・ブラウン(1821-93)の賛同を得るなど、周辺にいた作家たちも巻き込みその影響は広範囲に及んだ。

1850年代後半には、ロセッティの周りにエドワード・バーン=ジョーンズ(1833-98)やウィリアム・モリス(1834-96)などより若い作家たちが集まり、ラファエル前派の第二世代を形成し、後の唯美主義やアーツ・アンド・クラフツ運動にもつながっていく。
本展はラファエル前派を英国の近代美術に新しい道を切り開いたアヴァンギャルド運動として紹介する。

[展覧会のみどころ]
1:ミレイ、ハント、ロセッティ…ラファエル前派の決定版
世界的なコレクションを誇るテート美術館所蔵のラファエル前派の名画72点がまとめてみられる大変貴重な機会です。英国発の前衛美術運動の全貌を分かりやすく紹介します。
2:ロセッティの作品19点、一挙公開!ミレイの《オフィーリア》も見逃せない
ロセッティ作の名画19点を一挙公開、まさに「美女の競演」です。ラファエル前派の作品のなかで最もよく知られる、ジョン・エヴァレット・ミレイの《オフィーリア》も来日します。
3:テート美術館から、話題の国際巡回展、いよいよ東京へ
2012年9月のロンドン・テート美術館を皮切りに、ワシントン・ナショナル・ギャラリー、モスクワ・プーシキン美術館を巡る注目の展覧会がやってきます。ラファエル前派の大規模展は英国においてすら20年以上ぶりで、大きな話題を集めました。国内では東京のみの開催です。