書籍の最近のブログ記事

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500年の時を生き延びた希代の稀覯本サラエボ・ハガター(ユダヤ教の過越し祭りで使われる祈りや詩編が書かれている美しい挿絵の書物)が、なぜ造られ、どんな人々に守られてきたのか?

鑑定を依頼された古書鑑定家ハンナが見つけた白い毛・塩の結晶・ワインの染み・留め金の痕跡・蝶の羽が15、17、19、20世紀の欧州で起こった驚くべき苦難の歴史を物語っていく。 

殺人事件も起きず、探偵も刑事も法廷も出てこないこの物語にぐんぐん引き込まれていく。

オルコット「若草物語」の南北戦争に従軍した父親を主人公に据えた「マーチ家の父」でピューリッツァー賞を受賞したブルックスの三作目の「古書の来歴」は、史実と空想を巧みに織り交ぜて、スケールの大きな物語を紡ぎあげた。

さらに、森嶋マリの訳が第2回翻訳ミステリー大賞を受賞し、読みやすくじっくり味わえる傑作歴史ミステリーとなっている。

「古書の来歴」上下  J・ブルックス著   RHブックス文庫  ¥750・¥800

関連本
◎「マーチ家の父  もうひとつの若草物語」J・ブルックス著  RHブックス刊
◎「悪魔の調べ」「ラビリンス」ケイト・モス  森嶋マリ訳  ソフトバンクC刊
◎「ユダヤ人の歴史」3巻  ポール・ジョンソン著  石田友雄監修  徳間文庫刊
◎「嵯峨野明月記」辻邦生著  中公文庫刊(素庵・光悦・宗達の豪華嵯峨本)
★第3回翻訳大賞決定『忘れられた花園』上下 ケイト・モートン 青木純子訳 東京創元社 
 

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鶴岡の裕福なおかみさん三井清野が、江戸時代(1817年)に山形鶴岡から日光、江戸、伊勢、京都、大阪、新潟そして鶴岡まで総距離2420キロ、総日程108日の大旅行を敢行した旅日記。

当時は女性にとって長旅をするには、雲助、川越し人足の悪さや関所などまだまだ問題が多い時代だった。それでも長旅を決心したのは何だったのだろうか。江戸藩邸の見学、吉原遊郭見物、関所抜け、女性が大好き買い物三昧など、ゴージャスでスリリングな「大観光旅行」が楽しく書かれています。

一方田辺聖子著「東日記」は、俳優・高倉健さんの祖先、福岡の商家のお内儀3人が天保(1840)のころ、お伊勢詣りへの長旅を描いた旅日記。こちらも、伊勢参宮、信濃の善光寺、日光詣で、江戸見物、東海道、京・大阪への5ヶ月八百里。生気躍動する女旅の豊かな楽しさが甦るお買い物紀行です。

これを読んだら、もう旅に出かけたくなります!

「きよのさんと歩く大江戸道中記」金森敦子著   ちくま文庫   ¥950(+税)

関連本
「江戸の俳諧師(諸九尼)奥の細道を行く」金森敦子著   晶文社刊
「姥ざかり 花の旅笠−小田宅子の東路日記」田辺聖子著  集英社文庫
「女三人(与謝野晶子・宮本百合子・林芙美子)のシベリア鉄道」森まゆみ著  集英社文庫
 

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本書は、三弦、蒔絵、茶道、画工、根付、糸染、雛細工、髪結、活花、舞踊など、人並みの幸福には縁遠くても、芸をたのみに生きる江戸の女たちを描く芸術・芸道短編小説集。

島内景二氏の解説が素晴らしいので、引用させてください。
芸術や芸道は、何のためにあるのだろうか。私たちは、「今、ここ」という場所を生きている。だからこそ、「今、ここ」ではない場所への移動を、魂は求めてやまない。それが、「旅への誘い」である。(略)
芸術は、現実世界に束縛された人間が、普遍的な精神の高みに辿り着くための乗物であり、翼なのだ。よく言われることだが、人生は旅である。だからこそ、人生には、恋と戦いと芸術が必要なのだ。

この短編には「芸の翼」によって現実を乗り越えようとした人々の、さまざまな「人生との戦い方」が活写されている。
現実は過酷であり、不如意であり、峻烈なのだ。人間が望む通りの生き方は、大きな壁で塞がれてしまっている。だが、人間たちは諦めない。なぜなら、人間には「夢」を見る力があるからだ。
さまざまな夢が文様のように織り成されたもの。それが、乙川優三郎の描く芸道小説である。

深い余韻が残る芸道短編集だ。この本に出会えてよかった!


「逍遙の季節」乙川優三郎著   新潮文庫   514円(税込)

【その他の芸術・芸道本】
乙川優三郎「冬の標」文春文庫
葉室   麟「乾山晩愁」角川文庫
澤田ふじ子「闇の絵巻  長谷川等伯」上下   光文社時代小説文庫
澤田ふじ子「花篝   小説日本女流画人伝」中公文庫
松本清張「小説日本芸譚」新潮文庫
山本周五郎「虚空遍歴」上下   新潮文庫

追記
高田郁「みおつくし料理帖   夏天の虹」(ハルキ文庫刊)が出た。
前回、想い人との結婚を決意した澪に、更にとんでもない問題が!どうするお澪!


 

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誇りたかくも慎ましく生きた日本人の群像がここにあります。

本書は、山口に残る瑠璃光寺五重塔を建てた中世室町時代の番匠たちを左右近(さうちか)という若者を軸に描いた壮大な時代小説です。 

作者は70歳の時に、「此のふでぬし弐七」と番匠が墨書きした国宝の巻斗を知り、左右近という若者を心の中に思い浮かべました。 
その後、調査、研究、取材を重ね、89歳で『見残しの塔』を発表したといいます。 

羽黒山五重塔を描いた第二作『禊の塔』は2010年91歳で世に送り出し、現在第三作に取り組んでいるそうです。 

九州日向・椎葉村と若狭・小浜の二人の男女が、山口瑠璃光寺で出会うロマンと、番匠たちが苦難の末、五重塔を建立する次第を、淡々と筆を抑えに抑え、みごとに描ききっています。 

心に残るのは、登場人物ひとりひとりの誠実さ。誇りたかくも慎ましく生きた日本人の群像がここにあります。 

『見残しの塔—周防国五重塔縁起』久木綾子著 文春文庫刊 ¥733(+税)
『禊(みそぎ)の塔』久木綾子著 新宿書房刊 

『火天の城』山本兼一著(文春文庫刊)も城の建立を描いて面白いです。

 

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自分の火種は、自分で火をつけよ

土光敏夫は、戦後焼け野原からの奇跡の復興に全力を尽くした。そして、高度成長期時代を駆け抜け、その後は財政赤字削減を訴えた。まさに、「清貧」と「復興」と「改革」を貫いた人生だった。 

石川島播磨重工業、東芝、経団連会長、第二臨調会長を歴任。どんなに社会的地位が上がろうが、清貧・不屈の精神・人間尊重を貫いた男の生き方。 

昨年起こった東日本大震災で被災したIHI(旧石川島播磨重工業)の福島工場が想定以上のスピードで復旧した背景は、60年前の土光社長の存在が欠かせない。

全ての社員、パートも分け隔てなく一致団結し、震災から二週間後にはすでに1,000人体制で復旧活動を行ったという。「人間尊重」の土光イズムは受け継がれている。

日本は昨年の東日本大震災を乗り越え、復興できるのか。土光敏夫九十一年の生涯に遺した言葉を、いま改めて噛みしめたい。 


「清貧と復興 土光敏夫100の言葉」出町 譲 著 文藝春秋刊 1,333円 
 

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日本、変えてください。日本、取り戻してください。

我々の周りにあり、また失われつつある日本的なもの。著者はそれを「日本流」と定義した。

それは、単なる「日本的」なるもののことではない。あくまで「日本の流儀」のことで、新たな視点なのだ。

その現れは多様で、「もの」「人」「こと」のあらゆるところに発見できる。そして、問題なのは「質」なのだと言っている。

どうすれば質を見分けられるのか。「かたちをみているのではない。人をみているのだ」。さらに「なんとも遊び心がある、このあいだまでの日本人。」とも著者は表現している。

つまり、「歌舞伎だからいい、俳句だからいい、というものではない。不断の努力をしている人たちがいいのだ」。それこそが「日本流」の生き方なのだ。

各章は「日本が思う」「日本を語る」「日本も動く」「日本で装う」「日本へ移す」「日本に祭る」「日本と遊ぶ」「日本は歌う」など、新たな視点から書かれている。

最後に著者は言う。日本、変えてください。日本、取り戻してくださいと。

「日本流」松岡正剛著   ちくま学芸文庫刊   1300円(+税)

周辺本では 
「花鳥風月の科学」松岡正剛著   中公文庫
「花鳥風月の日本史」高橋千剱破著   河出文庫
 

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日本の歴史に欠かせない偉人たちの生涯が鮮やかに蘇る歴史マガジン 

株式会社デアゴスティーニ・ジャパンは、週刊『日本の100人』を、2012年1月6日(金)より全国書店(一部地域を除く)及び、当社ホームページにて販売します。 

本シリーズは、時代やジャンルを問わず現在の世の中に多大な影響をおよぼした100人の生涯を振り返ることによって、日本という国の歩みを紐解いていきます。定番情報はもちろん、マニアックな情報まで網羅しており、歴史ファンだけでなく、人物を通して、より深く日本の歴史を理解したい方などにもおすすめの歴史マガジンです。 

本シリーズは、戦国武将、政治家、実業家、芸術家、学者など古代から現代に至るまで、さまざまな分野を通して、時代を大きく動かした偉人を特集します。 

紹介する人物は「政治・権力」「文化・エンターテインメント」「経済・学術」「宗教・その他」の4ジャンルに分類され、各分野でその人物がもたらしたものを幅広い視点で紹介しています。知られざる逸話、偉業のプロセスなど歴史ファンならずとも興味深い記事が満載です。 

◆誌面は6つの章で構成され、様々な角度から偉人を分析・紹介。
ライフ&タイム/クローズアップ/ヒューマンエピソード/人物スクランブル/後世への遺産/評伝アラカルト/
◆創刊号は、戦国武将の中でもダントツの人気を誇る“織田信長”を大特集!
少年時代から、本能寺の変に倒れるまでの48年間の激動の生涯を、知られざる逸話などを交え、織田家菩提寺の「太祖像」など貴重なイラストや資料が満載! 
◆6号には、2012年TVなどで話題の「平清盛」も登場します。 
◆2号:徳川家康/3号:豊臣秀吉/4号:坂本龍馬/5号:伊達正宗 
今後のラインアップ:田中角栄/千利休/松尾芭蕉/吉田茂/夏目漱石/手塚治虫/黒澤明/土方歳三/岩崎弥太郎/松下幸之助/空海/など 

【読者全員プレゼント】(創刊号〜55号まで購読された方) 
〜本物をさりげなく、大人のこだわり〜 パーカー万年筆&本革ペンケースセット 
イギリスの高級筆記ブランド「PARKER(パーカー)」の万年筆と本革の2本挿しペンケースをセットにしました。
 

週刊『日本の100人』(全100号) 
創刊号特別定価190円(税込)/2号以降通常定価580円(税込) 
2012年1月6日(金)創刊 毎週火曜日発売(一部地域を除く) 
全100号/A4変型判 オールカラー 34ページ 
全国書店(一部地域を除く)及び、当社ホームページにて販売 
問合:株式会社デアゴスティーニ・ジャパン 03-6730-7626 
   http://deagostini.jp/nh2/ 
 

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ライトノベル=若者向けの小説=略してラノベが今おもしろいんです。

若者は本を読まないなんて、誰がいったのか?書店ではラノベ・コーナーが出来ているくらいブレーク中で、100万部突破のシリーズも出ていて、出版社は漫画化したり、アニメ化・映画化したりとメディアミックスして活気づいています。
本書も1・2の累計80万部で100超えも間近でしょう。

人の手を渡った古い本は何かしらの過去を背負っています。
北鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。美しい女店主栞子さんが、そんな古書の秘密、そして想いを鋭く、ある時には優しく紐解いていく。

ミステリーにつきものの殺人事件はありません。古書にまつわるビブリオ(書籍)ミステリーです。古書の価値、作者についての謎、古書を売る人・買う人、そして古書を商う人々の謎を、連作の短編ミステリーに仕上げています。

現在1・2巻が出ています。できれば1巻から読むことをおおすすめします。店員の五浦大輔との出会いや彼の家族の話、栞子さんとのエピソードが楽しいからです。

「ビブリア古書堂の事件手帖1・2」 三上延著   アスキー・メディアワークス刊

その他のビブリオミステリー
「おさがしの本は」門井慶喜著   光文社文庫刊
「蔵書まるごと消失事件」イアン・サムソン著   創元推理文庫刊
「愛書家の死(古書店主クリフ・シリーズ)」ジョン・ダニング著   ハヤカワ文庫刊
 

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時間の一瞬を切り取りたいと人々は願った。物体の運動を一瞬とどめ、そこに至った時間と、そこから始まる時間を記述する方法として、微分法は生まれた。 
この世界にあって、そこに至る時間と、そこから始まる時間をその瞬間にとどめること。フェルメールは絵画として微分法を発見した。 

フェルメール作品の細部に秩序ある調和として現れている「光りのつぶだち」。 フェルメールはすでに光が粒子であると認識し、光りのつぶだちを正確にキャンバスに上に捉えていた。

そして彼により大きな啓示を与えたのは、友人で顕微鏡の父、微生物の発見者のレーウェンフックの顕微鏡だったのではないかと生物学者 福岡伸一は仮説する。 

近年日本でファンが増加しているフェルメール。 
12月23日には渋谷bunkamuraで「フェルメールと手紙を読む女」が開催される。さらに、2012年6月にはリニューアルされる東京都美術館にて「マウリツハイム美術館展」が行なわれ、最も有名なフェルメールの「真珠の首飾りをした少女」がやって来る。 

3年に渡り、ほぼ全点を現地で鑑賞した福岡先生の、新しい角度から観た『フェルメール 光の王国』を読んで展覧会に望みたい。 

『フェルメール 光の王国』福岡伸一著 木楽舎刊 ¥2,200(税別)

★その他のフェルメール関連書 
「フェルメール 全点踏破の旅」朽木ゆり子著 集英社新書 ¥1,000(税別) 
「フェルメール 謎めいた生涯と全作品」小林頼子著 角川文庫 ¥705(税別) 
 

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家族で読もう!これからのエネルギー問題。

著者小林先生は、3・11東日本大震災の時、茨城県の高校で理科の授業をしていたそうです。この時まで地震のことで頭がいっぱいで、原子力発電所のことには思い至らなかったといいます。しかし、実際には福島第一原子力発電所で深刻な事故が起こっていたのです。
先生は1997年からスターリングエンジン(外燃機関)の研究を続け、地球の未来のエネルギーは再生可能エネルギーを利用する道しかないと考えるようになってきたといいます。

本書では、これまでの日本のエネルギー政策から、原子力発電の基礎知識、水力・風力・太陽光・地熱・バイオマスなどの再生可能エネルギーと、新しいエネルギー社会について分かりやすくまとめ、省エネや未利用エネルギーなど、私たちにできる電気と暮らしについて教えてくれます。
そして、未来の生活、社会を考えると次の3つの組み合わせにシフトしなければならない。それは「再生可能エネルギー」「分散型電力ネットワーク」「蓄電」で、この3つの組合せで日本は明るく開けていくと説いています。

本書はこれからのエネルギー政策について、未来を担う子供たちにどう説明すべきか、そして、じつは誰でも知っているようで、実は知らない原子力をはじめとする電力の基本から出発して、これからのエネルギーはどうなっていくか、誰もが抱く素朴な疑問を分かりやすく解説しています。
本書を読んで、ご家族でこれからのエネルギー問題について話し合ってみませんか。

MAGAZINE HOUSE 45 MINUTES SERIES #16
45分で分かる!『どうなる?日本のエネルギー問題。』
小林義行著  マガジンハウス刊   定価838円(税別) 
http://magazineworld.jp/ 

★全国の有名書店でお求めください。 
 

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