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時間の一瞬を切り取りたいと人々は願った。物体の運動を一瞬とどめ、そこに至った時間と、そこから始まる時間を記述する方法として、微分法は生まれた。 
この世界にあって、そこに至る時間と、そこから始まる時間をその瞬間にとどめること。フェルメールは絵画として微分法を発見した。 

フェルメール作品の細部に秩序ある調和として現れている「光りのつぶだち」。 フェルメールはすでに光が粒子であると認識し、光りのつぶだちを正確にキャンバスに上に捉えていた。

そして彼により大きな啓示を与えたのは、友人で顕微鏡の父、微生物の発見者のレーウェンフックの顕微鏡だったのではないかと生物学者 福岡伸一は仮説する。 

近年日本でファンが増加しているフェルメール。 
12月23日には渋谷bunkamuraで「フェルメールと手紙を読む女」が開催される。さらに、2012年6月にはリニューアルされる東京都美術館にて「マウリツハイム美術館展」が行なわれ、最も有名なフェルメールの「真珠の首飾りをした少女」がやって来る。 

3年に渡り、ほぼ全点を現地で鑑賞した福岡先生の、新しい角度から観た『フェルメール 光の王国』を読んで展覧会に望みたい。 

『フェルメール 光の王国』福岡伸一著 木楽舎刊 ¥2,200(税別)

★その他のフェルメール関連書 
「フェルメール 全点踏破の旅」朽木ゆり子著 集英社新書 ¥1,000(税別) 
「フェルメール 謎めいた生涯と全作品」小林頼子著 角川文庫 ¥705(税別)