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自分の火種は、自分で火をつけよ

土光敏夫は、戦後焼け野原からの奇跡の復興に全力を尽くした。そして、高度成長期時代を駆け抜け、その後は財政赤字削減を訴えた。まさに、「清貧」と「復興」と「改革」を貫いた人生だった。 

石川島播磨重工業、東芝、経団連会長、第二臨調会長を歴任。どんなに社会的地位が上がろうが、清貧・不屈の精神・人間尊重を貫いた男の生き方。 

昨年起こった東日本大震災で被災したIHI(旧石川島播磨重工業)の福島工場が想定以上のスピードで復旧した背景は、60年前の土光社長の存在が欠かせない。

全ての社員、パートも分け隔てなく一致団結し、震災から二週間後にはすでに1,000人体制で復旧活動を行ったという。「人間尊重」の土光イズムは受け継がれている。

日本は昨年の東日本大震災を乗り越え、復興できるのか。土光敏夫九十一年の生涯に遺した言葉を、いま改めて噛みしめたい。 

「清貧と復興 土光敏夫100の言葉」出町 譲 著 文藝春秋刊 1,333円