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戦乱の世を生き、数々の苦難を乗り越えて、傑作「松林図屏風」を書き上げた長谷川等伯を描いた長編時代小説。

織田信長が天下統一に向けて邁進し始めたころ、能登・七尾の長谷川信春(のち等伯)は、当時、画業隆盛を誇る狩野永徳ら狩野派にすさまじい競争心をもちながら、京にのぼる。千宗易や前田玄以らの後ろ盾をを得て、画技に磨きをかける信春。やがて、長男・久蔵も画才を発揮する。
狩野派との暗闘、心の師・千利休の自刃、秀吉の世に台頭する長谷川派を襲う悲劇。「誰も見たことのない絵を」とこしえの真善美を求め、等伯がたどりついた境地!愛と鎮魂の松林図屏風。

作者 ・安部龍太郎が日経新聞に「等伯」を連載を始めたころ、3・11の大地震や福島原発の事故が起こった。この現実を前にして、作家には何ができるかを考え、等伯の姿に再生の祈りをこめてこの一巻をものしたという。
ラストの感動は素晴らしい。

長谷川等伯を描いた時代小説
「松林図屏風」萩 耿介著(日経文庫)
「闇の絵巻」澤田ふじ子著(光文社文庫)

その他のオススメ時代小説
「女信長」佐藤賢一著(新潮文庫)織田信長が女であるがゆえ、覇王となった。
「太閤暗殺」岡田秀文著(双葉文庫)正史にはない歴史の裏面が光彩を放つ。
「千家再興」井ノ部康之著(中公文庫)千利休切腹。千家の茶道は誰が継ぐのか。
「芭蕉庵桃青」中山義秀著(中公文庫)松尾芭蕉の生涯に迫る。
「雪はことしも」別所真紀子著(新人物文庫)芭蕉と越人。江戸俳諧の世界。
「鶴屋南北の恋」領家高子著(光文社文庫)歌舞伎作者南北の最後の幕引き。
「満つる月の如し  定朝」澤田瞳子著(徳間書店) 平安時代の仏師・定朝の世界。