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八木荘司著『遥かなる大和』『青雲の大和』『大和燃ゆ』(各上下巻  角川文庫)は、東アジアの視点から古代日本を活写した、超弩級の正統派歴史小説三部作。

第一作では、高句麗侵略を狙う中国・隋帝の野望と、大和朝廷内部の水面下で交わされる聖徳太子と蘇我馬子らとの権力抗争を、大陸からの視点によって日本を描いています。第二作では、中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我入鹿を討った大化の改新を断行した真意を描き、第三作では歴史のターニングポイント「白村江の戦い」を、国家の存亡をかけた和平交渉を行う外交戦をえがいています。

もともと作者は『古代からの伝言』(全7巻  角川文庫刊)等で知られる古代史研究のエキスパートで、研究のエッセンスが小説にちりばめられている。『古代からの伝言』はかっての古代史の暗黙のタブーに挑戦することよって、東アジアの中の日本という国家がいかに成立していったかを、最も妥当性ある史観として打ち出しています。

また、平安時代の仏師・定朝を描いた『満つる月の如し』で新田次郎賞を受賞した澤田瞳子が、先の八木荘司三部作のその後、持統天皇時代を『日輪の賦』(幻冬社)で活写しています。

7世紀終わり、古より蔑称「倭」の名に甘んじる小国は、海を挟み強大化する唐と新羅の脅威にさらされていた。国家存亡の危機を前に、改革を急ぐ女王・讚良(さらら・持統天皇)と、それに反発する豪族たちの対立は激化。讚良により国の仕組みを根底から変える律令の編纂が密かに命じられる裏で、ある恐ろしい謀略が動き始めるーー。
今、最も注目される新鋭が描く「日本」誕生の壮大な歴史小説です。
 

八木荘司著『遥かなる大和』『青雲の大和』『大和燃ゆ』(各上下巻  角川文庫)

澤田瞳子著『日輪の賦』(幻冬社)