Month: December 2017

「君の椅子」プロジェクト って、ご存知ですか? » Sawawa

2008年の「君の椅子」 〜スタンプ〜  表裏ひっくり返して、子どもの成長に合わせて違う座面の高さで座ることもできる かつて私も取材撮影のスタッフの一人として関わっていた「THE NIKKEI MAGAZINE」の誌面で『命ことほぐ「君の椅子」』という記事を読んだのが2009年12月のこと。とても愛情深く地域活性にもつながる素晴らしい取り組みだと、ずっと心に残っていたのですが… ちょうど一年ほど前、日経本社ビルのホールで「君の椅子」プロジェクトについてのトークイベント開催というご案内が届き、しかも2011年の「君の椅子」のデザインを手がけたのは、大好きなアーティスト・大竹伸朗さんだと知り、喜んで参加してきました。プロジェクト代表の磯田憲一さんのお話をじかに伺って、「君の椅子」プロジェクトに関わる人々の想いを知り、また、その日のトークのために、わざわざ北海道から持ってこられた6脚の小さな椅子たちも手に取って拝見することができ、小さな椅子の愛らしい勇姿から伝わってくる使命というのか…手間をかけ心のこもった無垢の木肌のやわらかな温もりに… 深く感動しました。 …つい先日、携帯電話の不在着信の履歴をみたら市外局番“011”と表示されていて、札幌から??と、不思議に思いながら折り返し電話をかけてみたら…  なんと、去年のトーク終了後にご挨拶して少しお話もできた「君の椅子」プロジェクトの磯田先生からでした! 「明日から1ヶ月ほど、東京のOZONEというところで展示をやります。明晩、オープニングのトークもあります」との直々のご案内に、大感激!! さっそくその翌晩のトークを拝聴しに行き、あらためて取材許可をいただいて、展示もじっくり拝見してきました。 プロジェクトで生み出された 2006年から2012年までの「君の椅子」と “希望の「君の椅子」” 合わせて8脚の愛らしい椅子たち。(同時開催:「トーネットのこどもと人形の椅子」展) ○「君の椅子」プロジェクト とは…旭川大学大学院の磯田憲一ゼミ(地域政策専攻)の、数年前の夏休み後のゼミ室で、大曲の花火大会を見て圧倒されたと話す学生に「夜空を焦がす10万発もすごいけれど、この北海道には、赤ちゃんが生まれると地域の人たちが1発の花火を打ち上げて、その誕生を祝う町があるんだよ。」と磯田先生が語りかけた… そんな小さな会話を発端に、子どもの誕生を祝福しその成長を温かく見守り続けて行きたいという願いを込めて企画され、地域に提案、その提案に共感した自治体から、その年に生まれた赤ちゃんのもとへ「生まれてくれてありがとう」「君の居場所はここにあるからね」という祝福のメッセージを込めて小さな椅子を贈り届ける、という取り組みです。 長い年月をかけて育まれた森の恵みから伐り出された無垢の木材を使用して、地元・旭川家具の優秀な職人とプロジェクトの趣旨に共鳴した第一線のクリエイターたちが力を合わせて製作し、暦年ごとに新しいデザインで作り上げられる小さな椅子たち。一つ一つの椅子に、生まれてきた子どもの名前と生年月日、ロゴと一連番号などを刻印し、まさに世界に一つだけの「君の椅子」となります。 2006年に北海道の東川町で始まって、翌2007年には剣淵町、2010年には愛別町、そして今年2012年からは東神楽町も参加され、これらの町で生まれた全てのこどもに、その年の「君の椅子」がプレゼントされています。  〜2006年、生まれたきみに〜 プロジェクトの最初の椅子。4本の脚は1本ずつ材質が違い、それぞれ道産材の 板屋カエデ・カバ・ナラ・クルミ が使われている。  2009年…